フォームメーラーでは、フォームに投稿があると管理者にメールで通知が行われます。
「フォームメーラー」のサービス名が表す通りで、「管理者宛メール」は、フォームメーラーの最も基本の機能といっていいでしょう。

フォームメーラーを利用するユーザーの中には、管理画面へのログインはほとんど行わず、管理者宛メールだけで問い合わせ管理を行っている方も多いようです。

一方で、「管理者宛メールが届かない」という問い合わせも、よく寄せられます。
フォームメーラーで業務を行っているにも関わらずメールが届かないとなると非常に困ったことになると思うのですが、調査してみると原因が設定内容にあることが殆どです。

フォームの投稿者のメールアドレスを管理者宛メールの「差出人」に設定すると、なりすましメールとして扱われてしまうことが多くなります。特にGmailでは届きにくい傾向があります。
管理者宛メールは実際にはフォームメーラーのサーバーから送信されるわけですが、差出人(From)が投稿者のメールアドレスになっていると「送信者の身元を偽装しているな!スパムメールに違いない!」と受信側のメールサーバーに判断されてブロックされてしまうんですね。

フォームメーラーでは、そういった問題が起こらないよう投稿者のメールアドレスを差出人として設定するのではなく、「返信先(reply-to)」に設定することを推奨しています。こうすることでなりすましメールとして扱われることがグッと少なくなります。

赤く目立つように注意が記載されてますね!

しかし、管理者宛メールの送信先をGmailにしてこの設定を行うと、1つ悩ましい点が出てきます。それは、メールのスレッドが1つにまとまってしまうことです。問い合わせ管理において、フォームから投稿される管理者宛メールがすべて1つのスレッドにまとめられてしまうと仕事になりません。

4通のメールが1つのスレッドにまとまってしまっています・・

本記事では、「差出人(From)」をフォームメーラーのメールアドレスに設定にしながら、Gmailで管理者宛メールが1通ごとに別スレッドになるような設定の工夫を紹介します。

Gmailでスレッド解除する設定方法

そもそも、Gmailにはメールをスレッドにまとめない設定が存在します。
フォームメーラーで問い合わせ管理専用のメールアドレスを使用する場合は、この方法がシンプルで使いやすいでしょう。
差出人の「名前」に投稿者の氏名を設定することで、より分かりやすくなると思います。
(管理者宛メールの差出人名を設定する機能は有料版でしか利用できません。)

設定の手順はこちらの通りです。

Gmailの画面右上の歯車アイコンから「すべての設定を表示」
全般タブ画面内にある「スレッド表示」で「スレッド表示 OFF」を設定できます

ただ、スレッドにまとめない設定をすると、他のメールのスレッドもすべて解除されてしまうため、それでは不便に感じる方も多いかと思います。

今回は管理者宛メールの件名を1通ごとに変更する設定をフォームメーラーで行うことで、スレッド解除の設定をしなくてもGmail上でメールが別々に表示される方法を紹介します。

Gmailは「差出人のメールアドレス」と「メールの件名」が同じメールをスレッドにまとめる仕様になっています。つまり、メールの件名が異なれば差出人がフォームメーラーのメールでも別のスレッドとして扱われるということですね。

フォームメーラーでメールの件名を1件ずつ変える設定手順

管理者宛メールの件名を1通ごとに変える設定を実際に行ってみます。

フォームメーラーではメールの件名の中に、フォームから投稿された内容を挿入することが可能です。(有料版の機能です。)

件名に挿入する内容は他の投稿と重複しなければなんでもよいので、受付番号を指定してもいいですし、問い合わせ項目に「題名」を用意し、件名の冒頭に題名に入力された値を挿入する方法もあります。

実際に試してみましょう。

この画像では「「%%3486119%%」:お問い合わせがありました。」という件名の「%3486119%%」という部分に、フォームの「件名」という項目に入力された値が挿入される設定となっています。

実際にフォームから様々な問い合わせ件名を入力して投稿を行ってみます。

スレッドが別れることが分かりますね!

件名を変えることで、スレッドが分かれました!

まとめ

メールに関するセキュリティは年々厳しくなっています。フォームメーラーもなるべく利便性を損なわないよう、セキュリティ対策を進めていますが、他社ツールでの表示などでは100%対応できない現状もあります。

今回は設定を工夫することでGmailの仕様に左右されない方法をご紹介しました。

件名に入力内容を挿入する機能は有料版のみの機能とはなりますが、Gmailでの問い合わせ管理がかなり便利になりますので、ぜひ設定をお試しください。