「日報の提出率が悪い」「現場の入力負担が大きすぎる」「せっかく集めたデータが活用できていない」……。こうした日報管理の悩みは、多くの部門責任者や現場リーダーが共通して抱える課題です。
日報は単なる「報告」ではなく、ビジネスを加速させるための「データ資産」です 。本記事では、kintone(キントーン)とフォームメーラーを連携させ、現場が迷わずスマホで入力でき、かつ管理側がリアルタイムに状況を把握できる「次世代の日報システム」の構築方法を解説します。
なぜ「日報」にフォームメーラー×kintone連携が必要なのか
kintoneは非常に優れたプラットフォームですが、日報運用においては以下の2つの壁に直面することがあります。
現場の入力負荷(UIの壁)
外出先や移動中のスタッフにとって、多機能なkintoneアプリから項目を探して入力するのは手間がかかる場合があります。フォームメーラーを「入力窓口」にすることで、「スマホに最適化された、極めてシンプルな入力画面」を現場に提供できます。
ライセンスコスト(運用の壁)
「アルバイトスタッフや、特定の現場作業員、協力会社の担当者からも報告を受けたい。しかし、全員分のアカウントを発行するとライセンス料が膨れ上がってしまう……」という悩みも多いでしょう。
フォームメーラーを入り口にすれば、kintoneのアカウントを持たないメンバーからの報告も、直接kintoneアプリへ集約することが可能です。
活用イメージ:シーン別の日報改革
フォームメーラーとkintoneを組み合わせることで、以下のような具体的なDXが実現します。
- 営業部門:訪問直後にスマホから商談結果を送信。kintone側で自動集計され、売上予測のグラフが即座に更新されます。
- 店舗・サービス業:アルバイトがシフト終了時に業務報告。送信日時を退社日時として管理することもでき、引継ぎ情報や伝達事項なども漏れなく管理できます。
- 建設・メンテナンス現場:作業完了報告を現場からスマホで送信。帰社して報告する必要がなくなります。
日報フォーム作成の3つのポイント
効果的な日報システムにするためには、フォーム作成時に以下の工夫をしましょう。
- 選択肢の活用でテキスト入力を減らす「本日の進捗」などをプルダウンやラジオボタンの選択肢にすることで、現場はタップだけで報告が完了します。
- 条件分岐による緊急報告の可視化 「トラブルあり」を選択した場合のみ詳細入力欄を表示させるなど、現場を迷わせない設計が可能です。
- 新メンバー参加が容易 QRコードを活用するなどして、新しいスタッフにもすぐに参加もらうことができます。
5ステップで完了!日報連携の設定手順
プログラミングの知識は一切不要です。以下の手順で簡単にシステムを構築できます。
kintoneで「日報管理アプリ」を作成
それでは実際に、フォームメーラーとkintoneを連携させ、日報が自動で登録される仕組みを作っていきましょう。
難しいプログラミングは一切不要です。以下の4ステップで進めます。
- 【kintone】受け皿となるアプリを作る
- 【kintone】連携用の「鍵(APIトークン)」を発行する
- 【フォームメーラー】入力フォームを作る
- 【フォームメーラー】連携設定と項目の紐づけを行う
Step1:【kintone】受け皿となるアプリを作る
まずは、kintoneのポータル画面「アプリ」エリアにある「+」をクリックし、「日報」アプリを選びます。

日報アプリの項目に足りない項目や、不要な項目があれば調整します。
日報の「報告者名」は、追加しておいた方がいいでしょう。
画面右上の「アプリを公開」をクリックして保存します。
※この時、URLに含まれる数字(例:…/k/123/ の 123部分)が「アプリID」になります。後で使うのでメモしておきましょう。
Step2:【kintone】連携用の「鍵(APIトークン)」を発行する
外部ツール(フォームメーラー)がkintoneの中にデータを入れるための許可証を発行します。
- 作成したアプリの画面右上にある歯車アイコン(設定)をクリックします。
- 「設定」タブの中にある「カスタマイズ/サービス連携」列の「APIトークン」をクリックします。
- 「生成する」ボタンをクリックします。
- 以下の設定を行います。
- アクセス権:「レコード追加」に必ずチェックを入れてください。(これがないとデータが入りません)
- APIトークン: 表示された文字列を「コピー」して控えておきます。
- 左上の「保存」をクリックし、最後に必ず右上の「アプリを更新」をクリックします。
- ※「アプリを更新」を押さないと、発行したトークンが有効になりません。ご注意ください!


Step3:【フォームメーラー】入力フォームを作る
次に、入力側(Webフォーム)を作成します。
- フォームメーラーの管理画面にログインし、「新規フォーム作成」をクリック「一般フォームを作成」を選択します。
- フォームのタイトルを入力(例:日報入力フォーム)。
- 編集画面で、kintoneアプリで作った項目と同じ内容になるようにパーツを配置します。
- 「部署」「業務内容」「所感・学び」など、アプリと連携したい項目を追加していきましょう。

Step4:【フォームメーラー】連携設定と項目の紐づけを行う
最後に、フォームとkintoneを接続します。ここが最も重要なパートです。
- フォーム編集画面の「各種設定」タブ > 「kintone連携」をクリックします。
- kintoneボタンをクリック
- 「kintoneアプリと連携」ボタンをクリックし、以下の情報を入力します。
- アプリID: kintoneのURLの「https://XXXXXXXXXXX.cybozu.com/k/v1/record.json?app=1&id=2」の「app=1」の「1」部分。
- APIトークン: Step2でコピーした文字列。
- サブドメイン: kintoneのURLの「https://XXXXXXXXXXX.cybozu.com/k/v1/record.json?app=1&id=2」の「XXXXXXXXXXX」の部分。
- 「保存」ボタンで保存し、「新しい認証」ボタンをクリック
- 「アプリ情報の取得」ボタンをクリックし、接続に成功すると「項目の紐付け設定」画面が表示されます。
- 「フォームの項目」と「kintoneのフィールド」を紐づけます。
- フォームの「部署名」 kintoneの「部署名」
- フォームの「業務内容」 kintoneの「業務内容」
- フォームの「所感・学び」 kintoneの「所感・学び」
- ※一つひとつプルダウンで選んでいくだけです。
- 全て設定したら「保存」をクリックします。



テスト投稿と運用開始
実際にスマホから投稿し、kintone側に正しくデータが登録されているか確認して完了です。
まとめ:日報を「データ収集プラットフォーム」の第一歩に
日報を紙やチャットツールから卒業させ、フォームメーラーという「最高のデータ収集窓口」 を通じてkintoneへ一元化することは、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する大きな一歩になります。
現場は「楽に入力」でき、管理者は「価値あるデータ」を資産として蓄積する 。この好循環を、フォームメーラー×kintone連携で実現してみませんか。
合わせて読みたい:kintone連携活用ガイド