アンケートの作業に、毎回多くの時間を取られていませんか。紙に記入してもらった回答や、口頭で聞き取った意見をExcel(エクセル)にまとめる作業は、件数が増えるほど時間がかかります。集計方法があいまいなまま手を動かし始めると、後から列を作り直すことになり、余計に時間を取られてしまうこともあります。
ここでは、すでに集まった回答をExcelで効率よく集計する方法を、紙や手書きによる回答にも対応できる形で解説します。COUNTIF関数やピボットテーブルといった基本操作から、複数回答の集計、見やすい集計表の作り方まで、1つの例題アンケートを使って順番に見ていきましょう。読み終えるころには、Excelでのアンケート集計を一通り自分の手で進められるようになります。
なお、集計ではなく設問の作り方に悩んでいる場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。
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アンケート回答率を劇的に上げる!「つい答えたくなる」心理学を活用したテクニック
紙・手書きアンケートをExcelで集計する2つのコツ
デジタルツールでのアンケート収集が広がる一方で、紙のアンケートには今も根強いメリットがあります。会場やイベントでその場で配布・回収しやすく、インターネット環境やITツールに不慣れな方にも抵抗なく答えてもらえる点は、紙ならではの強みです。
その一方で、紙の回答は集計しにくいと感じるかもしれません。ですが、入力の前に次の2つのポイントさえ押さえておけば、紙の回答もデジタルで集めたデータと同じように、明確な数値として整理できます。
1.設問ごとに列を作る
基本のルールは「1行に1人分の回答」「1列に1つの設問」です。たとえば設問が3つあるアンケートなら、A列に回答者番号、B列以降に設問ごとの回答を並べます。この形にしておくと、後で紹介するCOUNTIF関数やピボットテーブルがそのまま使えるようになります。
逆に、1つのセルに複数の設問の答えをまとめて書き込んでしまうと、関数で正しく数えられなくなります。入力を始める前に、この列構成を決めておくことが最初のポイントです。
| 回答者番号 | Q1 | Q2 | Q3 |
| 001 | |||
| 002 | |||
| 003 |
2.入力ルールをあらかじめ決めておく
手書きによる紙の回答をExcelに転記するときは、選択肢を数字に置き換えておくと入力・集計の両方が楽になります。たとえば「非常に不満」から「非常に満足」までの5段階評価なら、1〜5の数字を割り当てるという具合です。
未記入の回答をどう扱うか(空欄のままにするか、「無回答」という文字を入れるか)も、入力を始める前に決めておきましょう。ルールを途中で変えると、後から関数の条件を作り直す手間が発生します。

なお、紙のアンケートを最初からデータとして集めたい場合は、QRコードを使ってスマートフォンから回答してもらう方法もあります。会場で配布する形式のアンケートであれば、以下もあわせて検討してみてください。
エクセルでのアンケート集計・基本の操作(初心者向け)
列構成と入力ルールが決まったら、実際にExcelで集計していきます。ここでは、例として「サービス満足度アンケート」(回答50件)を題材に、集計表の作り方から関数の使い方、複数回答の扱い方までを順番に見ていきます。
設問は次の3つです。
- Q1:サービスの満足度を5段階で教えてください(1:非常に不満〜5:非常に満足)
- Q2:利用している機能を教えてください(複数選択:A機能/B機能/C機能)
- Q3:改善してほしい点があれば教えてください(自由記述)
まずは入力データを確認する
前章のルールに沿って入力したデータは、次のような形になります。これが集計の元になる「入力データ」です。この形式のデータをもとに、集計のやり方を見ていきましょう。

【Q1】回答の内訳を表にする(単純集計・COUNTIF関数)
まずはQ1「サービスの満足度」の集計です。目指すのは、次のような「選択肢ごとの回答数と割合」を示す集計表です。この表の通りに列を作れば、Excelで同じ集計表がすぐに作れます。
| 満足度 | 回答数 | 割合 |
| 1:非常に不満 | 2 | 4% |
| 2:不満 | 6 | 12% |
| 3:普通 | 10 | 20% |
| 4:満足 | 22 | 44% |
| 5:非常に満足 | 10 | 20% |
| 総計 | 50 | 100% |
この表の「回答数」を出すには、COUNTIF関数を使います。Q1の回答は、入力データのB列(B2:B51)に1〜5の数字で入力されているので、「非常に満足(5)」と回答した人数を知りたい場合は、次の式です。
=COUNTIF(B2:B51, 5)
セルに入力すると、表の通り「10」という数値が返ってきます。数字を1〜4に変えれば、他の段階の人数も同じ式でそれぞれ求められます。5つの式をコピーして数字だけ変えれば、分布表全体が完成します。
Excelの並び替え・抽出機能をもっと詳しく知りたい方は、以下もあわせてご覧ください。
【Q1】平均満足度を算出する(AVERAGE関数)
先ほどの内訳表に加えて、50人全体の平均満足度を1つの数字で示すこともできます。AVERAGE関数を使います。
=AVERAGE(B2:B51)
先ほどの分布から計算すると、平均は3.64になります。「満足以上と回答した人が多いが、平均は3.64にとどまっている」というように、内訳と平均をあわせて見ることで、回答全体の傾向をより正確につかめます。
【Q2】複数回答(複数選択)はこう集計する(SUM関数)
次はQ2「利用している機能」の集計です。「あてはまるものをすべて選んでください」という複数回答形式の設問は、Q1のような単純集計とは表の作り方が変わります。1人が複数の選択肢を選べるため、選択肢ごとに列を分けて、選ばれた場合は1、選ばれなかった場合は0を入力する形にします。先ほどの入力データのC〜E列(Q2-A〜Q2-C)が、まさにこの形です。
この形にしておけば、各列にSUM関数を使うだけで選択肢ごとの合計選択数が求められます。
=SUM(C2:C51)
C列(A機能)の合計が31だとすれば、回答者50人のうち31人がA機能を選んだことになります。回答者数で割れば、選択率も算出できます。同じ式をD列・E列にもコピーすれば、B機能・C機能の選択数も一度に求められます。
なお、回答を自動で集計できるフォーム作成ツールを使っている場合、この複数回答の集計は回答が届いた時点で自動的に行われます。選択肢ごとに列を分けて入力し直す作業自体が発生しないため、集計にかかる手間を大きく減らせます。
【応用】ピボットテーブルで設問同士の関係を見る
ここまでのQ1・Q2の集計に加えて、設問同士を掛け合わせて傾向を見たい場合は、ピボットテーブルが便利です。たとえば「Q2でA機能を選んだ人は、Q1の満足度が高い傾向にあるか」を知りたいときは、次の手順で確認できます。
- 入力データの範囲を選択し、[挿入]タブから[ピボットテーブル]を作成する
- 「行」エリアにQ2-Aをドラッグする(0か1でグループ分けされる)
- 「値」エリアにQ1をドラッグする(この時点では既定で「合計/Q1」と表示される)
- ドラッグした値フィールドをクリックし、[値フィールドの設定]を開いて、集計方法を「平均」に変更する
これで、Q2-Aが0の人・1の人それぞれのQ1平均が並んだ、クロス集計に近い表ができあがります。今回の例ではQ2-A(A機能)を選んだ人の満足度平均が「4.3」、選ばなかった人では「2.5」という結果となり、A機能を選んだ人の方が満足度が高い傾向にあることが読み取れます。

集計結果を仕上げる(自由記述・グラフ化)
数値の集計ができたら、Q3の自由記述回答を整理し、結果をグラフで見やすくまとめる段階に進みます。
【Q3】自由記述回答の扱い方
自由記述の回答は、選択肢のように単純に数えられません。まずは回答をひと通り読み、似た内容ごとにグループ分け(コーディング)することから始めます。たとえば、先ほどの入力データのQ3列には、次のような回答が並んでいます。
| 回答者番号 | Q3の回答(自由記述) | カテゴリー |
| 002 | もう少し価格を抑えてほしい | 価格 |
| 007 | 画面の操作に迷うことがあった | 使いやすさ |
| 015 | サポートの返信が早くて助かった | サポート対応 |
| 023 | 機能はいいが月額料金が高い | 価格 |
このように、回答の隣に「カテゴリー」という列を追加し、内容ごとに「価格」「使いやすさ」「サポート対応」といった見出しを割り当てていきます。カテゴリーが決まれば、あとは選択肢と同じようにCOUNTIF関数でカテゴリーごとの件数を数えられます。
=COUNTIF(G2:G51, "価格")
集計結果を上長やチームに共有する場面があれば、件数の多いカテゴリーから2〜3件ほど、具体的で分かりやすいコメントを選んで添えておくと、数字だけでは伝わりにくい回答者の温度感もあわせて共有できます。
グラフで視覚化して説得力アップ
集計した数値は、グラフにすることで傾向がひと目でわかるようになります。先ほどの【Q1】の集計表(満足度1〜5の人数分布)であれば、横軸に段階、縦軸に人数を置いた棒グラフにすると、どの段階に回答が集まっているかが一目で伝わります。Q2のような複数回答の選択率を比較する場合も、同じく棒グラフが向いています。全体に占める割合を示したい場合は、円グラフが基本です。
グラフを作る際は、数値の大きい順に並び替えておくと、読み手にとって見やすい仕上がりになります。Excel以外のツールでの可視化を検討したい場合は、以下で紹介している方法も参考になります。
関連記事:はじめてでもできる!Googleスプレッドシート×Looker Studio活用ガイド
集計の手間そのものを減らすなら「フォームメーラー」
Excelでの集計には設問ごとに関数を使い分け、複数回答や自由記述はそれぞれ表の形を変えて対応する必要があります。回答件数が増えるほど、入力や確認、グラフ化までの一連の作業量も比例して増えていきます。この作業自体をなくしたい場合は、回答の収集と同時に自動で集計されるフォーム作成ツールを使うという選択肢もあります。
フォームメーラー(FormMailer)は、フォームで集めた回答をExcelに転記することなく、そのまま自動で集計できるクラウド型のフォーム作成ツールです。
| 項目 | 特徴・内容 |
|---|---|
| 集計 | 単純集計・複数回答とも回答が届いた時点で自動カウント。管理画面で回答数の推移を確認できる |
| データ活用 | 集計結果をCSV形式で書き出し可能。Googleスプレッドシートへのエクスポートにも対応 |
| チーム共有 | Slack・Microsoft Teams・Chatworkと連携し、新しい回答が届くたびにリアルタイム通知(有料プラン) |
| 料金 | 無料プランは5フォームまで作成可能。条件分岐・自動返信も無料プランから利用できる |
| セキュリティ | SSL暗号化通信、WAF・IPS/IDSによる不正アクセス対策、ISMS認証取得 |
| 導入実績 | 国産ツール。複数の企業・官公庁での確かな導入実績あり |
| トライアル | 有料プランの機能を14日間無料で体験可能(クレジットカード登録不要、期間終了後の自動課金なし) |
集計をはじめ、アンケート業務の負担を減らすさまざまな機能が無料プランから備わっているほか、有料プランのチャットツール連携を使えば、回答が届いた瞬間に通知が届くため、問い合わせ対応など他の用途に使う場合にも役立ちます。まずは今使っているアンケートで、集計作業がどれだけ短縮できるかを試してみてはいかがでしょうか。
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アンケート集計を効率化していきましょう
紙や手書きによる回答も、Excelの基本操作さえ押さえれば自分の手で集計できます。ここで紹介した手順を、ぜひ手元のアンケートで試してみてください。回答件数が増えて手間を感じてきたときは、先ほど紹介したフォーム作成ツールによる自動集計もあわせて検討してみましょう。
アンケート集計の目的設定や進め方から見直したい方、フォームツールを選択肢として比較検討したい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
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